岩国市中央図書館「原爆と戦争展」記事
山口県岩国市中央図書館の展示ホールにて、「原爆と戦争展」が3月20日から29日まで開催されました。図書館に来られた戦争体験者や空襲体験者をはじめ 現役世代、ご婦人、青年、小中高生など650人が参観されました。
こんにちの情勢を反映し、参観者からは戦争体験とあわせ、戦争政治を危惧する意見が語られ、展示への強い共感が示されました。
15.3.27
「原爆と戦争展」
●日時:2015年(平成27年)
3月18日(金)~27日(日)
●場所:山口県岩国市
岩国市中央図書館展示ホール
●入場無料
■主催:岩国クスの会
■協賛:岩国原爆展を成功させる会
終戦時4才だったという男性は…
「アメリカは何で中東などで戦争するのか、アメリカは軍事産業で国が成り立っている。武器をつくり使用期限までに使うようにしているという。アメリカは原爆によって戦争を早く終わらしたなどと言い訳しているが、とんでもないことだ。展示してあるパネルは本音だ。学校でもこうした事実は教えないしだんだん忘れられていく。岩国でも1,000人以上が死んでいると思う」と語られ、そして、「安倍政府は、原発を再稼働しようとしているがいいかげんにしろといいたい。
原発は安全でコストが安くクリーンなエネルギーなどと言ってきたが大ウソだった。廃炉にかかるコストや核廃棄物処理にかかるコストを考えると天文学的な数字になる。いまでも原発事故処理で2,000億は使っている。上関にはあらたに作ろうとしている。絶対反対だ。」「食糧自給率はどんどん下がっているのにTPPを導入すれば食糧を海外に頼らざるを得なくなり、戦争などで食糧が入らなくなればそれだけでお手上げだ」と安倍政府に怒っておられました。
4月に定年退職するという男性は…
「日本全国あれだけの空襲があったんですね、何故アメリカは原爆を投下して何十万もの民を殺して謝罪しないのか。日本は中国や韓国に謝罪しているではないか」と語られ
「岩国基地に艦載機が移住してきたら大変なことになる。福田岩国市長は岩国が極東最大の基地になるというのに何を考えているのか」と怒っておられました。
近所からきたとい40代の女性は…
「祖父母の時代にこんな悲惨な戦争があり、多くの尊い命が奪われたことに胸が痛くなります。いまの平和はそうした先人の犠牲の上に築かれてきたと思います。しかし安倍さんになってから急に戦争になるのではないかと不安を感じます。
戦争に子どもたちをとられないよう、親の私たちがもっと政治に関心を持ち戦争をさせないよう声を上げ、行動しないといけないと思いました。」と語っておられました。
開拓団で中国に行っていたという70代の男性は…
「軍事産業からルーズベルトに対日戦争をやってくれと要求があったという。日本が戦争を仕掛けるのをアメリカは待っていた。日本が真珠湾攻撃をしたことで、アメリカはこれで日本を叩けると言ったという。アメリカは片方の手で握手し、もう片方の手で銃を突きつけるような国だ。これはいまでも同じだ」と語られ「原爆を投下して70年もたつというのにいまだに謝罪もしない。
こうしたアメリカに日本は何でいいなりにならんといけんのか。沖縄では圧倒的多数の県民が新基地に反対しているのに、安倍政府は知事の面会にも応じず、移設作業の停止指示にも応じる様子はなく強引にすすめている。こんな政府の対応でよいのか。選挙は何のためにやるのか。これでは選挙する意味がない」とアメリカに追随する安倍政府を批判しておられました。
終戦時4才だったという男性は…
「戦後の生活の厳しかったことは知っているが、戦中のことはわからない」と語られ「父は広島電鉄の電車の運転手だった、戦争が激しくなり、私が生まれそうになった時父も広電をやめ、家族全員で美和町の実家に帰った。そのおかげで家族全員原爆には遭わずにすんだと親から聞いてきた。
親戚には亡くなった者もいるが、母は親戚のものを捜しに広島に行って入市被爆した」「安倍さんは戦争を知らないからこわいですよ。集団的自衛権行使容認などといって法までかえて“日本を守る”などといっているが、アメリカの戦争に自衛隊をだそうとしているようにしか思えない」と述べられていました
航空隊の空襲で兄が帰らないので捜しに行ったという80代の男性は…
「一本杉(現在の一本杉団地)へ馬車で死んだ人を運んでいた。そこで2日ぐらい寝泊まりして、来た馬車に兄がいるかどうかチェックした。そこには多くの死体が並べてあった。兄は見つからなかった。あきらめて家に帰ったら兄は元気で帰っていた」と当時の空襲の状況を語られ、「ぜったい戦争はしてはいけん。いままた戦争のきな臭いにおいがする。
安倍首相は法律までかえて自衛隊を海外にだそうとしている。先日も友だちと“大戦であれだけむごい目にあったのに、あの戦争をもう忘れたのか”と話しになった。だいたい安倍は戦争を知らない世代だ。そのうえ坊ちゃん育ちで世間を知らないからなおさらいけん。とにかく戦争は二度としてはいけん」と戦争の動きに強く反対されていました。
終戦の時6才だったという女性は…
「サイレンが鳴るたびに防空壕に何度も入ったことを覚えている。食べる物もなく南瓜の雑炊や芋などを食べて何とか生き延びてきた。米などが手に入らなかった。いまでも芋は嫌いだ」と語られ、「父は帝人に勤めていた。私たちは危ないからということで親戚のある広瀬町に疎開していった。終戦から一カ月後岩国に帰って見ると駅前は爆弾の穴だらけだった。知り合いの人は十四日の空襲で亡くなっていた。
終戦前日に亡くなったので近所の人たちも悔しがっていたのを覚えている」と述べられました。
そして「岩国は基地が増強され米兵や戦闘機が増えると聞いている。今でも犯罪が多いのに1万人以上に米軍が増えればもっと犯罪が増えると思う。それに戦争になれば基地が真っ先にねらわれる。これ以上基地を増強しないでほしい。戦争はこりごりです」と話されていました。
60代の会社員は…
「展示内容はすごく説得力があると感じる。写真や文章には政治的な意図を感じなく純粋な気持ちがある。それがいい。アメリカは大戦で何をしたか、どんな意図をもって今日まで何をし、何を狙ってきたのかよくわかる。日本はこれまで独立国と思ってきたがその考えがくつがえされた。
日本は戦後アメリカの属国であり、植民地だ。そこから岩国や沖縄の基地問題、原発問題、TPP問題などを見ると日本政府のアメリカ追随がよくわかる。このような展示は過去を知る上でも、これから考える上でも大事なことだと思う」と語られていました。
牛野谷 男性 84才
戦争を二度としてはならない。
美和町 女性 72才
どの展示物も70年前の戦争の悲惨さを思い起こさせ胸が詰まりました。
政府(国)が国民を否応なしに引きずり込んだのです。あの体験をしながら、今回の原発事故を体験しながら、安倍政府の政策(国の向う先)を考えると憤りを覚えます。
政権の暴走を我々日本国民(戦争の悲惨さと原発事故を経験した)が一番に止めなければならないでしょう。
無知な私ですが今の政権が押し通そうとすることは、空恐ろしいことに思えてなりません。
女性 35才
子どもの頃から、見聞きしてはきましたが、改めて戦争の悲惨さが分かり、本当に、世界から戦争がなくなってほしいと思いました。残酷な写真が多いですが、子どもにも見せて、戦争の悲惨さを知って、戦争が良くないことを知り、子どもたちもまた、子どもへと語りつないでいかなければならないことだと思いました。
無記名
大変参考になった。
男性 46才
昔の人は大変な人生をむかえています。今でも災害、自然の恐ろしさ、東日本を大震災など、岩国に住んでいても、アメリカ軍の基地などがあり、いつ未来が戦争をおこすかわからない。岩国は自然災害があまりなく大変すみやすい。住みよさ日本一山口県。これからの人生、年をとっていくばかり、今は、高齢化社会になっていき、今後の若者、いや子どもたちは、どうなっていくのであろう。
平田 女性 74才
父のことを思い出して子どもの時のことが思い出される。
牛野谷 男性 61才
歴史は繰り返す。この事実を戦争体験のない子供達へ引き継ぐことの責任を感じる。
戦争とは起こるべくして起こる。国と国の権益争いから始まる。
無記名
とても見やすかった。
平田 女性 66才
私は戦後生まれです。この年になるまでこんな悲惨さとは知りませんでした。今日図書館でゆっくり見学しました。二度と戦争があってはならないと思います。
平田 女性 53才
戦時中の悲惨な様子が写真・解説でよくわかります。想像もつかない状態に言葉を失いました。
無記名
既に知っていた戦争の悲惨さをまた思い起こしました。
男性 52才 教員
戦争、原爆、原発事故の悲惨さは、子や孫に伝えていくべき私たちの責任がありますよね。わかりやすい資料で、福島原発にも思いがあることがよくわかりました。伝えて下さりありがとうございました。
平田 女性 41才
広島・長崎への原爆投下、終戦の8月15日は勿論知っているが、岩国空襲が終戦前日とは知りませんでした。アメリカは戦争を早く終わらせたと美化しているが、戦争は人殺しにほかならない。一般人が殺された事実は本当に胸が痛くなりました。私の子供たちにも伝えていかなければと思います。写真展はこれからも開催して下さい。
無記名
胸が痛くなりました。出兵された方たちと同じ年代の息子を持つ母親として辛い気持になります。二度と戦争を起こしてはいけないし、命を大切に人々が平和で生きていくことができる世の中になればいいと強く思いました。
男性 31才
戦争は反対です。どちらが死んでもいけない。
平田 女性
これほどの事実を知ることは初めてでした。当時の苦しみは、口には出来ないものでしたでしょう。今、私達はこの事実を、平和という二文字に心ある人達の団結がもっとも必要のように思います。
楠町 男性 66才
戦争は二度としてはならない。時々展示してほしい。
女性 17才
広島に近い地に生まれたので、小学校から現在まで原爆について何度も勉強してきた。当時、同世代の若者も命を奪われ、生活する街を奪われた。その恐怖は何度考えても想像することができない。このようなことは二度と起こしてはいけない。そのためにも私たちの世代の声や意志が大切なのだと思った。
海土路町 女性 65才
今の平和の原点をしることは大切なことだと思います。
●更新情報●
11/10 原爆と戦争展のご報告とご来場者の声アンケート掲載
戦争で犠牲となられた方々の御霊に謹んで哀悼の意を捧げます。そして、今もなお被爆による後遺症で苦しんでおられる方々に心からお見舞い申し上げます。
訪問者数
原爆・戦争・原子力等の関連本
検索は…