岩国市中央図書館「原爆と戦争展」ご報告
山口県岩国市中央図書館の展示室で18日から27日まで「原爆と戦争展」(岩国クスの会主催)がおこなわれました。図書館に来られた被爆者、戦争体験者や空襲体験者をはじめ現役世代、婦人、青年、小中高生など400人あまりが参観されました。
今日の情勢を反映し参観者からは戦争体験とあわせ、安倍政府の戦争政治を危惧する思いが語られるとともに、展示への強い共感がだされました。
16.3.27
「原爆と戦争展」
●日時:2016(平成28)年
3月18日(金)~3月27日(日)
●場所:山口県岩国市
岩国市中央図書館 展示室
●入場無料
■主催:岩国クスの会
■協賛:岩国原爆展を成功させる会
終戦時7歳だったという男性は…
「安倍政権になってから戦争を意識するようになった。安倍首相は物騒なものだ。いま、アメリカの国がやれんから、日本は日本で守ってくれといっている。それだけではなくアメリカの戦争に日本の自衛隊を出せといっている。安保法制は、自衛隊が海外に出かけアメリカと一緒に戦争するというものだ。
いま昔にじわじわ戻ってきている。日本は二度と戦争をしない約束だった。アメリカは日本や“韓国”で戦争が起きても応援しないといっている。今までアメリカは裕福だったから、全世界に基地を持ち軍隊を置いてきた。アメリカは日本政府に金を出させ、岩国基地や沖縄基地の拡張強化をすすめている。パネルにあるように悲惨な戦争は二度と許してはいけない」と言われました。
先日、沖縄に行って姫ゆりの塔を見学したという70代の男性は…
「婦人が子供を抱いて海岸の絶壁から飛び降り自害する写真など見たが、今では考えられない酷い状況だ」とのべ、つぎのように天皇の戦争責任を問題にした。
「安倍は、辺野古に新基地を造ろうとしているが絶対造らしてはならない。戦争は、上層部は安泰だが下層が犠牲を受ける。
天皇は、日本が戦争に負けるのがわかっていながら、自分の身の安泰を考え戦争を引き延ばし多くの犠牲者を出した。特攻隊も国のためといって死んでいった。
私の兄も特攻隊だったが、特攻に出る前に敗戦になったから死なずにすんだ。国民は言われるままにしかできなかった。天皇がもっとも戦争犯罪者だと思うが、何の罪も受けず、戦後は国の象徴になった。天皇は百万の軍隊に匹敵するというパネルがあったが、アメリカは日本の実情をよく分析していたことがよくわかる。二度とこうしたことがないように思い出さないといけない。こしたパネルは戦争体験者も若い人にも見てもらいたい」と言われました。
爆撃前の駅前周辺の地図作りに参加したという80代の男性は…
地図を見ながら、次のような空襲体験を話されました。
「私の家は駅の前にあった。私はこの道を通って国民学校(麻里布小学校)に通っていた。今はまるっきり変わっているが、戦前の状況が思い出される。防空壕も駅前には何か所もあったが、防空壕に入っていても大量の
爆弾で防空壕は役に立たず、多くの人が亡くなった。
岩国駅前の空爆は酷かったが、駅裏(人絹町)も酷かった。駅周辺の空爆で死者は517人といわれているが、もっと多かったと思っている。爆弾の穴には水が溜まり死体が浮いていた。戦後2年ぐらいたってからも溝から死体が見つかった。いま、安倍さんは戦争をしようとしているが、こうしたみじめな戦争は二度とやってはならない。」
現役で働いているという60代の男性は…
「岩国に長年住んでいるが、広島、長崎の原爆のことは知っていても岩国空襲のことは全く知らなかった。こんなに多くの人が亡くなっているのに、知らなかったことが恥だと思う。
また大戦の真実や全国空襲、沖縄戦なども知らないことばかりだ。過去を知らずして現在を理解することはできないと思った」と語り、写真に撮って学びたいとカメラを向けていた。
二歳の時、被爆したという男性は…
「これまでに見たことのないパネルが沢山あってよかった。涙が出て仕方がなかった。一人でも多くの人に見てもらいたい。二度とあのような戦争をさせてはならない。
安倍は安保法制を強引に成立させ、アメリカと一緒に戦争をやろうとしている。参議院選で大勝すれば憲法九条を改正し、堂々と戦争ができる国にしようと狙っている。絶対にそういうことを許してはいけない」と話されました。
今春中学を卒業し、進学先も決まっているという女性は…
「たまたま図書館に来て、展示物を見てびっくりした。武器も食糧も持たせず死ぬるとわかった輸送船に乗せて送りだしたパネルや沖縄戦も知らないことだらけだった。
祖母から末の妹が栄養失調で亡くなったとは聞いていたけど、兵士も戦って死ぬのではなく、餓死で多くの兵士が死ぬなど今では考えられません。二度と戦争をしてほしくありません」と思いを話されました。
岩国空襲の記録のパネルを見たとたん涙ぐまれた80代の男性は…
開口一番「姉はあの駅前空襲に遭い亡くなった。23才だった。田舎に疎開していたが夫が広島の原爆にあい、見舞いに出かける矢先の悲劇だった。
どうして早く戦をやめなかったのか」と昨日の出来事のように話された。
市内からきたという60代の女性は…
「昨日じっくり見られなかったので今日も来ました」といって1枚1枚食い入るように見、「上関原発建設反対行動のパネルに思わず拍手が出ました」と話され
「昨日、帰宅してアンケートを書きました」といってアンケートを持参された。
零才で“満州”から引き揚げてきたという女性は…
「終戦の年に生まれ、何もかもなくした中でも私を連れて日本に帰ってくれ、今こうして生きている。戦争は絶対にしてはいけません」と語り
「この展示はどこが主催しているのですか。安倍首相は再び戦争の方向に持っていこうとしています。安倍の戦争政治を許してはいけません」と言われました。
女性 20代
どの記事を見ても大きな衝撃を受けました。今まで様々な戦争のお話を聞いたり、教科書で学んできましたが、戦争のおそろしさ、残虐さを少ししか理解していなかったと感じました。これらパネルの写真が戦争の恐ろしさを全て物語っていると思います。
男性 75才
何時見ても何回見ても感想は同じです。ノーウォーです。
女性 73才 美和町
私の世代では戦争の怖さや愚かさは身に沁みる程理解できていると思っている。政治やマスコミの扇動に乗り易い若い方々に個人が本当に各々に一つしかない命をきちんと全うする権利があるので、現在の民主主義平和主義は最も大切です。一強多弱にある今の政権には憲法を弄んで欲しくない!
男性 68才
戦争の実態は父からの伝聞通りだと実感。国防は必要だが戦争は不要。
無記名
米国がろくでない、ならずもの国家と思った。しかし、負ける戦争をした日本も悪いと思うので他国に頼らず、強い日本を作る必要があると感じた。戦争は、お金のムダなので、外交に力を入れるべきと思う。その辺も展示に入れたらと思った。
女性 62才 無職
戦争はむごいことです。
男性 83才
岩国空襲で23才の姉を亡くし、70年すぎても思い出してやりきれません。役人が早く戦の中止を出すべきだ。
無記名
戦後70年経って、記憶が薄れていく昨今、善良な人も殺人を平気で犯さざるを得ない戦争の本質を考え続け、二度と戦死者を出さない決意をしたいものです。
男性 62才 広告業
戦争については小さな時から私の時代でなく良かったと安心であった。死を乗り越える事が小さな時からの一番の不安で受け入れる心になれるだろうかと・・・理解できなかったので自分なりに想策していました。
人間の精神の限界が戦争であり、正常な精神でなく狂う状態と思う。
女性 15才 中学3年生
日本が戦争をしていたなんて、考えられないし、想像もつかない。が…、日本が世界と戦い、たくさんの人が命を落とし、苦しんでいたことを見てみると恐ろしい。いろんな人が今日のような展示などで、実際に起こった事実を知る必要があると思った!!
男性 84才
よい資料を多く集めましたね。感心してみました!!
女性 63才
洗脳と知らない事は怖いと思いました。私達は知らないで政府に踊らされているのですね。
今まで何にもならないと思って選挙に行きませんでした。それも洗脳ですね。今動かないと恐ろしい事態になるのですね。何をしていいのか分かりませんがとにかく選挙に行きます。そして、自民党には入れません。もっと色々これからも見せてください。
女性
実際に戦地に行った方の手記が読めてよかったです。過去から現在までの展示があり、ただの戦争展で終わってないところが勉強になりました。
今後も続けていただき、ひとりひとりが考える人間になるきっかけづくりをしていただけると、よい世界になると思います。
女性 71才 満州から引揚げ
偶然立ち寄らせて頂いて見させて頂きました。難しい理屈は分かりません。只終戦後の貧しく苦しい時期を体験していますので、戦争は絶対にいやです。
男性 72才
出来るだけ多くの場所でやってください。
男性 不動産業
①丁度誕生前後の事ですが、大いに関心を感じる。
②日本の平和につくづく感謝。
女性 7才 小学生
せんそうやげんばくにあった人がかわいそう。
女性 16才 高校生
この世の風景じゃないと思いました。戦争はあってはならないことだと思います。何の意味があるのでしょうか。
このような戦争について学べる場があることで平和主義は継承されていくんだと思います。ぜひ続けてもらいたい。
女性 16才 高校生
戦争は本当にしてはいけないと思った。恐ろしく思った。自分たちの世代では、二度とこんなことを体験したくないと思った。
男性 76才
戦争は絶対だめ。原発もだめ。
お話をうかがわせていただいた皆様、アンケートにご記入いただきました皆様、ありがとうございました。
●更新情報●
11/10 原爆と戦争展のご報告とご来場者の声アンケート掲載
戦争で犠牲となられた方々の御霊に謹んで哀悼の意を捧げます。そして、今もなお被爆による後遺症で苦しんでおられる方々に心からお見舞い申し上げます。
訪問者数
原爆・戦争・原子力等の関連本
検索は…